2026年の不動産相場は今後どうなる?金利上昇から読む2027~2029年の住宅市場
2026年の不動産相場は今後どうなる?金利上昇から読む2027~2029年の住宅市場
「家の値段は、まだ上がるのか」
「住宅ローンの金利が上がっているけれど、今買って大丈夫なのか」
「自宅を売るなら2026年なのか。それとも、もう少し待った方がいいのか」
ここ数年、不動産を取り巻く環境は大きく変わりました。
そして2026年現在、私たちはこれまでとは少し違う不動産市場に入っています。
これまでの数年間は、
不動産価格の上昇
が市場を動かす大きなテーマでした。
しかし、これからはそこに、
住宅ローン金利の上昇
という非常に大きな要素が加わります。
つまり2026年以降の不動産市場を見るうえでは、
「不動産価格は上がっているのか」
だけでは不十分です。
これから重要なのは、
「価格」と「金利」と「買える人の数」を一緒に見ること。
今回は、ここ数年の不動産価格の変化、2026年の住宅ローン・金利環境、そして2027年~2029年頃までを見据えた今後の不動産市場について考えていきます。
ここ数年で日本の不動産価格は大きく上昇した
まず、現在地を確認してみましょう。
国土交通省の不動産価格指数では、2025年12月の全国住宅総合指数は148.0。
2010年平均を100とした場合、
住宅地 119.8
戸建住宅 121.9
区分所有マンション 225.1
という水準になっています。
特にマンション価格の上昇が非常に大きいことが分かります。
また、2026年の地価公示でも、全国平均では住宅地・商業地・全用途平均のいずれも5年連続で上昇しています。
東京圏・大阪圏など三大都市圏では、住宅地を含め上昇幅が拡大しました。
つまり大きな流れとしては、
日本の不動産価格は依然として高い水準にある
と考えてよいでしょう。
ただし2026年の相場を見る時には注意点がある
2026年9月現在、国土交通省の不動産価格指数については、2026年1月以降の一部公表がシステム上の不具合により延期されています。
そのため、2026年の最新価格動向を一つの指数だけで判断するのは難しい状況です。
ここは非常に重要です。
「不動産価格は上がっている」
というニュースだけを見て、
「2026年もすべての不動産が上昇している」
と考えるのは危険です。
実際の市場ではすでに、
上がっている物件
と、
なかなか売れない物件
の差が出始めています。
なぜここ数年、不動産価格は上昇したのか
不動産価格が上昇した背景には、一つだけではなく複数の要因があります。
① 建築費の上昇
新築住宅を建てるためには、
木材
鉄骨
コンクリート
住宅設備
電気設備
給排水設備
人件費
運送費
など、多くの費用が必要です。
ここ数年、こうした建築コストは上昇しました。
新築住宅の原価が高くなれば、当然販売価格も上がります。
すると、
「新築は高すぎるから中古住宅にしよう」
という購入者が増えます。
その結果、中古戸建・中古マンションにも需要が流れ、価格を押し上げます。
② 土地価格の上昇
建物だけではありません。
土地についても、利便性の高い地域を中心に価格が上昇しています。
2026年地価公示でも、全国平均では住宅地を含め5年連続で上昇しました。
ただし土地については、
全国一律ではありません。
駅に近い。
生活利便性が高い。
人口が比較的維持されている。
住宅需要がある。
こうした地域では価格が維持されやすい一方、
人口減少が大きい地域や交通利便性の低い地域では、同じ動きになるとは限りません。
そして2026年、大きく変わったのが「金利」
これからの不動産市場を考えるうえで、最も重要と言ってもいいのが住宅ローン金利です。
日本では長い間、
「超低金利」
が続いていました。
住宅ローンの変動金利が0%台という状況にも、多くの人が慣れていました。
しかし、その環境は変わっています。
日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ引き上げました。
さらに2026年7月の展望レポートでは、今後についても経済・物価情勢に応じて、
政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく
という考えを示しています。
これは不動産市場にとって非常に大きな変化です。
なぜ金利が上がると不動産価格に影響するのか
ここを理解すると、これからの不動産市場がかなり見えやすくなります。
例えばある家庭が、
「住宅ローンは毎月12万円まで」
と考えていたとします。
住宅ローン金利が低ければ、同じ12万円でも大きな金額を借りることができます。
しかし金利が上がるほど、同じ月12万円でも借りられる金額は減ります。
つまり、
金利上昇
↓
毎月の利息負担増加
↓
住宅ローン借入可能額低下
↓
購入できる物件価格低下
↓
高額物件を買える人が減る
という流れが発生します。
ここが2026年以降の不動産市場を見る最大のポイントです。
固定金利を見ると変化がよく分かる
2026年9月のフラット35では、借入期間21年以上35年以下の最頻金利が年3.46%となっています。
数年前の住宅ローン環境と比べれば、大きな変化です。
もちろん住宅ローンには、
変動金利
固定期間選択型
全期間固定型
などさまざまな商品があります。
実際の適用金利も銀行や審査条件によって異なります。
ただ、
**「住宅ローンの金利はずっと低いまま」
という前提では不動産を考えられなくなった**
という点が重要なのです。
ここから先、不動産市場はどうなるのか
では2027年、2028年、2029年頃まで、不動産市場はどう動くのでしょうか。
未来を正確に予測することは誰にもできません。
ただし、現在分かっている材料から「起こりやすい方向」を考えることはできます。
先読み① 日本の不動産全体が一気に暴落するとは限らない
「金利が上がれば不動産は暴落する」
と言われることがあります。
しかし、それほど単純ではありません。
なぜなら現在も、
建築費が高い
土地取得費が高い
人件費が高い
新築供給コストが高い
という状況だからです。
新築住宅を安く供給できなければ、中古住宅にも一定の需要が残ります。
さらに日銀は2026年7月時点で、日本経済について2026年度+0.6%、2027年度+0.8%、2028年度+0.8%程度の実質GDP成長を見込んでいます。
したがって現時点では、
「全国の住宅価格が一斉に大暴落する」ことを前提に考える必要はない
と考えています。
先読み② ただし「値上がりする不動産」と「下がる不動産」ははっきり分かれる
こちらの可能性はかなり重要だと考えています。
これからの市場は、
二極化
がさらに進む可能性があります。
例えば、
駅徒歩圏
買い物が便利
病院が近い
学校が近い
土地形状が良い
道路条件が良い
駐車スペースがある
建物状態が良い
といった住宅は、購入希望者から選ばれやすくなります。
反対に、
駅から遠い
建物修繕費が大きい
道路条件が悪い
再建築に問題がある
長期間空き家
土地利用が難しい
といった不動産は、価格を下げても売却に時間がかかる可能性があります。
つまり今後は、
「不動産を持っているだけで値上がりする」のではなく、「選ばれる不動産が値段を維持する市場」
になっていく可能性があります。
先読み③ 金利がさらに上がれば中古住宅価格にもブレーキがかかる可能性
日銀は、物価・経済が想定どおり推移した場合には、今後も金利を引き上げていく考えを示しています。
したがって2027年以降、
現在より住宅ローン金利が高くなる可能性
も考えておく必要があります。
仮に変動金利がさらに上昇すると、
これまで4,000万円の住宅を検討していた人が、
3,700万円。
3,500万円。
と予算を下げることも考えられます。
そこで最初に影響を受けやすいのは、
「少し割高な物件」
です。
買主から見て、
「この家に4,000万円出すなら、もう少し条件の良い家を探そう」
という判断が増えるからです。
先読み④ 「価格下落」より先に「売れるまでの期間」が長くなる可能性
これは売主の方にぜひ知っていただきたいポイントです。
不動産市場が弱くなる場合、
いきなり価格が20%下がるとは限りません。
その前に起こりやすいのが、
売却期間の長期化
です。
例えば以前なら3か月で売れた物件が、
半年。
9か月。
1年。
と売却に時間がかかるようになります。
その間、
固定資産税
住宅ローン
マンション管理費
修繕積立金
火災保険
空き家管理費
などが発生します。
その後、
3,480万円
↓
3,280万円
↓
3,080万円
↓
2,980万円
というように値下げしていく。
つまり不動産相場が変化するときは、
「価格」より先に「売れる速度」が変わる
ことがあります。
2026年の中古住宅市場にはすでに注意すべき数字もある
国土交通省の既存住宅販売量指数を見ると、2026年5月は全国で前月比3.5%減少しました。
戸建住宅は3.4%減、マンションは4.4%減となっています。
もちろん1か月だけで市場全体の方向性を判断することはできません。
ただし、
価格は高い。
金利は上がる。
取引量は弱くなる局面がある。
という状態は、
売主にとって無視できない変化です。
先読み⑤ 2027~2029年は「全国平均」より地域差が重要になる
これから不動産を見るなら、
「日本の不動産は上がりますか?」
という質問より、
「この地域の、この不動産はどうなりますか?」
を見るべきだと考えます。
東京23区のマンション。
大阪中心部のマンション。
神戸駅近の住宅。
加古川市内の戸建。
郊外の空き家。
これらを全部同じ「日本の不動産」として考えること自体に無理があります。
2027年以降は特に、
全国平均より、
地域・駅・物件そのものの価値
が重要になってくるでしょう。
加古川市について考える
加古川市でも地域差があります。
例えば2026年地価公示では、加古川市加古川町北在家のある標準地で1㎡あたり13万1,000円、加古川町本町のある標準地で11万7,000円となっています。
一方、同じ加古川市でも野口町長砂のある標準地は1㎡あたり7万2,500円、加古川町稲屋のある標準地では6万4,200円です。
これは単純に町名だけで比較する数字ではありませんが、
同じ加古川市でも土地価値には大きな違いがある
ことが分かります。
だからこそ、
「加古川市は上がっているから大丈夫」
「兵庫県だから下がる」
という判断では不十分なのです。
これから価値を維持しやすい不動産とは
今後1~3年を考えた場合、比較的評価されやすいと考えられるのは、
駅や主要道路へのアクセスが良い
スーパー・病院など生活施設が近い
土地形状が使いやすい
駐車場を確保できる
建物の管理状態が良い
リフォーム履歴が分かる
ハザード面で大きな問題がない
将来も住宅需要が見込める
といった不動産です。
逆に購入者から見たとき、
「買った後に多額のお金が必要」
となる住宅は、金利上昇局面では特に避けられやすくなります。
住宅ローン返済額そのものが増えているため、
購入後のリフォーム費用まで出せない人が増える可能性があるからです。
では2026年は「売り時」なのか
ここが一番知りたいところだと思います。
結論から言えば、
物件によります。
ただし、
今後使う予定がない。
空き家になっている。
相続したが住まない。
住宅ローン負担が大きい。
築年数が進んでいる。
大規模修繕が近い。
という不動産については、
2026年の価格を一度確認する価値はかなり高い
と思います。
「もっと値上がりするまで待つ」にはリスクもある
例えば今3,000万円で売れる住宅があるとします。
「あと3年待てば3,300万円になるかもしれない」
と考えたとします。
しかしその3年間で、
固定資産税
住宅ローン利息
管理費
修繕費
保険料
などが200万円かかったとします。
そして金利上昇で購入者が減り、3年後の売却価格が2,900万円になれば、
待ったことが逆効果になります。
もちろん反対に価格が上昇する可能性もあります。
だから重要なのは、
値上がりを予想することではなく、「今売った場合」と「持ち続けた場合」を数字で比較することです。
逆に自宅なら無理に売る必要はない
一方、
今後10年・20年住み続ける。
住宅ローン返済に問題がない。
立地にも満足している。
という自宅なら、
短期的な不動産相場だけで売却を判断する必要はありません。
自宅は投資商品ではありません。
価格だけではなく、
生活
通勤
学校
家族
将来設計
も大切だからです。
これから家を買う人はどうすればいい?
購入者についても、
「金利が上がったから買わない」
「価格が下がるまで待つ」
だけではありません。
例えば住宅価格が300万円下がっても、その間に住宅ローン金利が上昇すれば、総支払額では安くならない可能性があります。
つまり、
「家の価格が下がること」と「家を安く買えること」は別です。
これから住宅を購入する場合は、
物件価格
住宅ローン金利
自己資金
毎月返済額
固定資産税
修繕費
管理費
まで含めて考える必要があります。
「金利があと1%上がったら」も考えておく
特に変動金利で住宅ローンを組む場合、
今の返済額だけを見るのではなく、
金利がさらに0.5%、1%上がった場合でも返済できるか
を確認しておくことをおすすめします。
日銀自身が今後も経済・物価情勢に応じて政策金利を引き上げる可能性を示している以上、
「今の金利が35年間続く」
ことを前提に住宅購入を考えるべきではありません。
西山不動産が考える2027~2029年の不動産市場
ここまでを整理すると、今後数年間の不動産市場について、私たちは次のように見ています。
全国の不動産価格が一斉に暴落する可能性より、
物件による価格差が拡大する可能性
に注目しています。
新築価格は建築費によって下がりにくい。
そのため中古住宅にも需要は残る。
一方、住宅ローン金利の上昇によって購入者の予算には上限が出てくる。
すると、
条件の良い物件
↓
価格を維持しやすい
普通の物件
↓
価格競争が起きる
条件の悪い物件
↓
売却期間が長期化する
という市場になる可能性があります。
つまり2027~2029年は、
「不動産価格が上がるか下がるか」という市場から、「どの不動産が選ばれるか」という市場へ変わる
と考えています。
2026年の今、不動産所有者がやるべき5つのこと
今すぐ売る必要はありません。
しかし、今だからこそ確認しておきたいことがあります。
1つ目は、
現在の査定価格を知ること。
2つ目は、
住宅ローン残高を確認すること。
3つ目は、
売却した場合に手元へいくら残るのか計算すること。
4つ目は、
今後3年間持った場合の維持費を計算すること。
そして5つ目は、
売る・持つ・貸すの3つを比較すること。
ここまで整理すれば、
「なんとなく今は売らない」
ではなく、
根拠を持って判断できます。
2026年は「売る年」ではなく「判断する年」
不動産価格は高い。
一方で金利は上昇している。
建築費も高い。
購入者の負担も大きくなっている。
これらが同時に起きているのが2026年です。
だからこそ、
「絶対に売った方がいい」
「絶対に持っていた方がいい」
とは言えません。
しかし一つ言えることがあります。
何も確認せずに数年間放置することのリスクは、以前より大きくなっています。
まとめ|これからは「上がるか下がるか」より「選ばれるか」が重要になる
ここ数年、日本の不動産価格は大きく上昇しました。
2026年地価公示でも全国の住宅地は5年連続上昇しています。
一方、日本銀行は政策金利を1.0%程度まで引き上げ、さらに今後についても経済・物価に応じて金利を引き上げる可能性を示しています。
ここから先は、
「価格上昇」と「金利上昇」の綱引き
になる可能性があります。
そして私たちが特に注目しているのは、
不動産市場の二極化です。
駅に近い。
利便性が高い。
土地として使いやすい。
管理状態が良い。
こうした「選ばれる理由」のある不動産は、今後も価格を維持しやすい可能性があります。
一方で条件の弱い物件は、
価格が下がる前に、
「問い合わせが減る」
「内覧が減る」
「売却期間が長くなる」
という変化が起きる可能性があります。
だからこそ2026年の今、
重要なのは未来の価格を当てることではありません。
現在の自分の不動産価値を知ることです。
株式会社西山不動産では、加古川市を中心に兵庫県内の不動産について、
「現在いくらなのか」
「今売るべきなのか」
「まだ持っていた方がいいのか」
「貸した方がいいのか」
「住宅ローンが残っていても売却できるのか」
といったご相談を承っています。
売却すると決めてから相談する必要はありません。
むしろ、
売るかどうかを決める前に相談する。
これが非常に大切です。
2027年、2028年、2029年。
不動産市場がどう動いても選択肢を持てるように、
まずは2026年現在の資産価値を確認してみてはいかがでしょうか。
「売る」からではなく、「知る」から始める不動産相談。
加古川・兵庫の不動産について、株式会社西山不動産が一緒に考えます。

